「マグネシウム」を取るときに気をつけたいことなど。

- マグネシウムが含まれる食材例
- 日本人の1日あたりのマグネシウム摂取推奨量は?
- 一回の食事に含まれるマグネシウム量の例
- 日本人は慢性的なマグネシウム不足
- ストレスやアルコールがマグネシウムの体内消費を増加させる?
- 飲酒時にマグネシウムを補うには?
- コーヒーもマグネシウム不足の原因になる?
WebマガジンのCourrierを読んでいたら、こんな記事を見つけ、思わずすぐに読んでしまいました。
記事の内容は、こんな感じです。
アメリカで不眠対策として「マグネシウム」が注目されている。マグネシウムサプリメントの売上が過去2年間で70%以上増加するなど、その人気が高まっている。多くのインフルエンサーや支持者がマグネシウムの効果を信じており、特に不眠症の改善やリラックス効果を期待されている。
不眠に悩まされていたある人は、医師からマグネシウムを渡されてからは、9時間目覚めることなく眠れるようになった、というエピソードも紹介されていました。
マグネシウムが含まれる食材例
その記事を読んで、
私も「マグネシウム」のサプリ等を取ろうかなと思ったら、
ふと、食材にもマグネシウムは含まれているのでは?と思い、
調べてみると、、、
- アーモンド
- カシューナッツ
- くるみ
- ヒマワリの種
- チアシード
- ごま
- ほうれん草
- 小松菜
- ブロッコリー
- ケール
- わかめ
- 昆布
- のり
- オートミール
- 玄米
- 雑穀米
- 大豆
- 黒豆
- 枝豆
- レンズ豆
- アジ
- サバ
- イワシ
- しらす干し
- ダークチョコレート(カカオ70%以上)
- 納豆
- 豆腐
- バナナ
- アボカド
けっこう普段の食材の中にマグネシウムはあります。
毎朝のように食している「玄米・豆腐・納豆・ごま・海藻」、常食のようになっている「ナッツ類」、そしていろいろな野菜など、我が家で常食している食材にもありました。
日本人の1日あたりのマグネシウム摂取推奨量は?
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によれば、日本人の1日あたりのマグネシウム摂取推奨量は、
成人(18歳以上)の推奨量(1日あたり)
- 男性:340~370 mg
- 女性:270~290 mg
この摂取推奨量は、年齢が上がるとやや増え、
- 子ども(6~11歳):160〜240 mg
- 高齢者(70歳以上)
男性:350 mg
女性:280 mg
となります。
なお、注意点として、サプリメントで摂取する際は上限量(成人で約350 mg/日)に注意。ただし、食品由来のマグネシウムには上限なし。
一回の食事に含まれるマグネシウム量の例
- ほうれん草(茹で)約100g(1/2束):約69mg
- 納豆(1パック)約50g:約50mg
- アーモンド(無塩)約20粒(30g):約80mg
- 玄米ごはん 150g(茶碗1杯分):約49mg
一回の食事で、たとえば、玄米ごはん+納豆にするだけで約100mgのマグネシウムが取れるので、気づかずに摂取していることになっている感じです。
ただし、今の日本では、こんな問題もあるようです。
日本人は慢性的なマグネシウム不足
現在の日本人は慢性的なマグネシウム不足になりやすいのだそうです。
その原因としては、
- 精製食品の増加
白米・白パン・白砂糖など、精製された食品にはマグネシウムが少ない。玄米や全粒粉、小麦ふすまなどに比べ、栄養が取り除かれている。
- 加工食品・外食中心の食生活
コンビニ・ファストフード・インスタント食品などは、ミネラルが少なく、ナトリウム(塩分)は多い。食材の選択肢が偏りがちで、マグネシウムを含む食材(海藻、豆類、雑穀など)を食べる機会が減っている。
- 野菜や穀物の栄養価低下
現代の農業では、土壌の栄養バランスが偏っている場合があり、昔よりも野菜に含まれるミネラルが少ないとする研究で、肥料や農薬の影響も指摘されている。
ストレスやアルコールがマグネシウムの体内消費を増加させる?
また、「ストレスやアルコールの摂取は、マグネシウムの体内消費を増加させる」ということもあるそうです。
具体的な数値変化については、現時点で定量的な値(例:何mg消費されるか)を明示した日本の公的なデータはほとんど存在しないようですが、以下のような研究・知見があるようです。
- ストレスによるマグネシウム消費の例
心理的ストレスや肉体的ストレスを受けたとき、交感神経が優位になり、「カテコールアミン(アドレナリンやノルアドレナリン)」などのホルモンが増加する。これにより、尿中へのマグネシウム排出が促進されることが知られている。
海外の研究では、慢性的なストレス状態で、マグネシウムの排泄量が20〜50%増加するという報告もある(※人により異なる)。
- アルコール摂取によるマグネシウムの排出増加
アルコールは利尿作用があり、腎臓からのマグネシウム排出を増やす。
長期的な多量飲酒者では、血中マグネシウム濃度が低下することがよく観察されている。
一部研究では、アルコール摂取後6~24時間で尿中マグネシウム排出量が数十mg単位で増加する例もあります。
これを見て、私自身は、ストレスは今はほとんど無いですが、アルコールで「マグネシウムが奪われる」という点がかなり気になりました。
でも、こういうお酒の飲み方をすると、影響が少なくなるようです。
飲酒時にマグネシウムを補うには?
マグネシウムが豊富なおつまみ・食材と一緒に飲む
- ナッツ系
アーモンド(素焼き)
カシューナッツ
ピスタチオ
→ ひとつかみ(約30g)で約80mg前後のマグネシウム。※塩分控えめを選ぶのがコツ! - 大豆系
枝豆(ゆで)
厚揚げの焼き物
冷や奴(豆腐)
→ 豆類はマグネシウムの宝庫。消化にも良い。
コーヒーもマグネシウム不足の原因になる?
アルコールによる利尿作用がマグネシウム不足の原因になるということは、同じ利尿作用があるコーヒーにも、同様の弊害があるのではないかと思い、調べてみると、やはりありました。
- カフェインの利尿作用
カフェインは腎臓の働きを一時的に促進し、尿量を増加させる。
これにより、マグネシウムやカルシウム、カリウムなどの電解質も一緒に排出されることが観察されている。
- 研究例
ある研究では、カフェイン摂取後に尿中マグネシウム排出量が10〜20%程度増加したという報告がある(*個人差あり)。
特に大量摂取(1日にコーヒー3杯以上など)で顕著になることが多い
昔、スポーツ飯を勉強していたときに、食事をしてから、すぐにコーヒーを飲むと、せっかく食べた食事の栄養素が吸収されずに流されてしまう、といったことを読んだような気がします。それに近い現象です。
ただ、コーヒー自体は悪ではなく、以下のようないい点もあります。
- ポリフェノールなどの抗酸化物質が豊富
コーヒー自体には抗酸化作用もあり、2~3杯/日程度の適量であれば健康効果が期待されるという研究がある - コーヒーにも微量のマグネシウムが含まれる
1杯あたり約7mgほど含まれているため、大量に飲まなければ逆に微量補給になる
「何事も適量」というのが重要ですね!
Bon appétit♪